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肥満とはどんな状態のこと?/太っていると病気になりやすい!

そもそも肥満とは、どんな状態のことをいうのでしょうか。

「体重が重い」ということを思い浮かべる人も多いと思いますが、スポーツ選手などは、体重は重くても、肥満ではない場合がほとんどです。

肥満とは

肥満とは、一言でいえば、体脂肪の量が多い人のことをいいます。

もっと正確にいえば、「体脂肪率(体重に占める脂肪量の割合)が正常よりも高い状態の人」が、肥満ということになります。

「体重が重い人」や「太って見える人」が、必ずしも肥満であるというわけではありません。

スポーツ選手のように、筋肉が多くて体重が重い人は「かた太り」といわれていて、肥満ではありませんし、逆に、痩せていても、体脂肪率が高いと肥満ということになってしまいます。

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電気抵抗で体脂肪率を計算

体脂肪率は、家電量販店などで市販されている「体脂肪計」を使って測定することができます。

不思議な感じがしますが、体重計のような器具の上に乗るだけで、体の中の体脂肪率が分かってしまいます。

市販されている多くの体脂肪計は、電気抵抗を測定することにより体脂肪率を計算するという「インピーダンス法」が採用されています。

体の中に微弱な電流を流して、この電気抵抗によって、体の中の体脂肪率を計算しているというわけです。

どうして、電気抵抗を測るだけで体脂肪率が分かるのかというと、脂肪組織は水分をほとんど含んでいないために電気抵抗が高く、脂肪以外の組織(筋肉、骨など)は水分を多く含んでいるために電気抵抗が低い、という性質があるからです。

このため、体脂肪の多い人ほど電流が流れにくく、体脂肪の少ない人ほど流れやすいということになります。

人間の体は、常に電気抵抗が一定に保たれているわけではなく、一般的には、朝が高く、夕方には低くなるといわれています。

夕方~夜が、比較的体の電気抵抗が安定するとされているので、継続的に測定する場合は、この時間帯に測るのがよいとされています。

体脂肪率

肥満とされる体脂肪率は、男性と女性とで異なっています。

正常とされる体脂肪率 → 成人男性:15~20%、成人女性:20~25%

肥満とされる体脂肪率 → 成人男性:25%以上、成人女性:30%以上

体格指数:BMI

「BMI」は、身長と体重から肥満を計算する、世界で最も広く使われている「体格指数」です。

体格指数のBMIは、「Body Mass Index」の略で、次のような計算式で求められます。

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)

例えば、身長160cm、体重55kg の場合のBMIは、55÷1.6÷1.6=21.48 ということになります。

男女とも、BMIが25.0以上になると肥満と判定され、18.5未満の場合は低体重(やせ)と判定されます。

    BMI        区分
      18.5未満    低 体 重
18.5以上 25.0未満   普通体重
25.0以上 30.0未満   肥満1度
30.0以上 35.0未満   肥満2度
35.0以上 40.0未満   肥満3度
40.0以上         肥満4度

BMIは、体格の指数なので、BMIが25.0以上の場合でも、体脂肪率が正常範囲ということもあります。

筋肉質のスポーツ選手などは、BMIが25.0以上でも、体脂肪率が正常範囲の場合も多く、この場合は、肥満ではありません。

正確に肥満を判定するためには、やはり体脂肪率を測定する必要があります。

BMI:22が健康体重

若い女性(特に20代の女性)は、スリムな体型を好む傾向が強いです。

モデル体型はBMI:18前後、女優体型はBMI:19~20などといわれたりもしますが、最も病気にかかりにくい健康体重は、「BMI:22」であることが分かっています。

ダイエットをする際にも、この健康体重を目安にして、極端に痩せすぎないようにすることが大切です。

自分の健康体重は、次の計算式で求めることができるので、一度計算してみてはどうでしょう。

健康体重 = 身長(m) × 身長(m) × 22

例えば、身長150cmの人の健康体重は、1.5×1.5×22=49.5kgとなります。

BMI:22は、少しぽっちゃりした印象を受けるかもしれませんが、それが健康体重です。

本人の考えている理想の美容体重と健康体重とには、ズレがあることが多いです。

ダイエットをする際の目標体重も、この健康体重のことを考えて、どんなに低く設定するとしても、健康のことを考えて、BMIが20以下になるようなことは避けるようにしたいです。

肥満は「摂取エネルギー」と「消費エネルギー」のバランス

毎日の活動のエネルギー源は、食事をすることで得られています。

食事をすることで得られる熱量が、「摂取エネルギー」です。

これに対して、日常の活動や運動などに使われる熱量が、「消費エネルギー」です。

肥満や痩せは、この「摂取エネルギー」と「消費エネルギー」のバランスが重要になってきます。

例えば、1日に2,500Kcal消費する人が、2,500Kcal分の食事をしていれば、計算上は、太ったり痩せたりすることはありません。

しかし、この人が、毎日3,000Kcal分の食事をしていると、1日に500Kcal分を余分に摂取していることになり、この余分なカロリーが、主に脂肪として体に蓄積されることになります。

この状況が1年間続けば、計算上では、25kgも太ることになってしまいます。

逆に、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回ると、体に蓄えられている脂肪を分解・燃焼させて、活動のためのエネルギーに使われるので、痩せていくことになります。

消費エネルギー

消費エネルギーは、「基礎代謝(60~70%)」「生活活動代謝(20~30%)」「食事誘導性熱産生(10%)」に分かれるといわれています。

最も多くのエネルギーを消費する「基礎代謝」は、何もしていなくても消費されるエネルギーで、呼吸、心臓の鼓動、体温維持などの生命活動に使われるエネルギーです。

「生活活動代謝」は、日常生活や運動などで消費されるエネルギー、「食事誘導性熱産生」は、食事をすることで消費されるエネルギーです。

摂取エネルギー

一方の摂取エネルギーは、100%が食事から得られるエネルギーです。

このことは、肥満のことを考える時には、基本的で、とても重要なことです。

ポイント
・消費エネルギーの半分以上は「基礎代謝」によって消費されている。
・摂取エネルギーは100%食事から得られる。

年齢とともに低下していく基礎代謝

消費エネルギーの半分以上を占める基礎代謝は、年齢とともに低下していきます。

1日当たりの基礎代謝は、1歳年をとる毎に約10kcalずつ低下するとされています。

30歳の人が45歳になるまで、全く同じように食べて行動していたとすると、計算上では、基礎代謝の低下により7.5kgも太ることになります。

いわゆる「中年太り」は、このパータンが多いといわれています。

肥満にならないために、食事や運動は、年齢に応じてバランスよく変えていく必要がありそうです。

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肥満は病気になりやすい

美容上の理由でダイエットをする人も多いですが、実は、肥満になると、いろいろな病気を引き起こすリスクが高まることが分かっています。

太っていることが健康にとってのリスク

ある調査によると、肥満の人は、標準的な体重の人と比べると、

・糖尿病:約5倍
・高血圧症:約3.5倍
・胆石症:約3倍
・心臓病:約2倍

の高確率で、リスクが高まるとの報告があります。

「ただ太っている」というだけで、これだけリスクが高くなるということです。

逆に言えば、ダイエットをして痩せさえすれば、これらのリスクが低くなるということです。

美しくなりたいという美容の面からだけでなく、健康という観点からも、ダイエットには、積極的に取り組んだ方が良さそうです。

リンゴ型肥満と洋ナシ型肥満

同じ肥満でも、その特徴により、大きく二つの型に分けることができます。

脂肪が蓄積されている主な部位によって、次のように分けられます。

リンゴ型肥満(内臓脂肪型肥満・皮下脂肪型肥満):
リンゴ型肥満は、お腹周りの上半身に脂肪が蓄積された肥満。
「ビール腹」と言われるなど、中年男性に多い肥満型です。

洋ナシ型肥満(皮下脂肪型肥満):
洋ナシ型肥満は、主に下半身に脂肪が蓄積された肥満。
お尻、下腹、太ももなど、下半身を中心に脂肪がつく、女性に多く見られる肥満型です。
              
内臓脂肪は「普通預金」、皮下脂肪は「定期預金」といわれたりもします。

内臓脂肪は「蓄積しやすくく落ちやすい」、皮下脂肪は「蓄積しにくく落ちにくい」という傾向があります。

これらのうち、病気を引き起こすリスクが高まる肥満は、内臓脂肪型の「リンゴ型肥満」だといわれています。

内臓脂肪型肥満は、高血圧症、高脂血症、糖尿病などを引き起こしやすいので、特に注意が必要です。

死の四重奏

「上半身肥満」「高血圧症」「高脂血症」「糖尿病」の四つが重なると、「死の四重奏」と呼ばれ、生活習慣病にかかるリスクが飛躍的に高くなってしまいます。

内臓脂肪型肥満をそのまま放置しておくと、自覚症状がないままに、血管の動脈硬化が進んでいき、心臓病や脳卒中などを発症し、寿命を縮めてしまうことにもなりかねません。

内臓脂肪型の肥満は、蓄積しやすくく落ちやすい傾向があるので、皮下脂肪に比べると、ダイエット効果が出やすいといわれます。

「死の四重奏」のメロデイーが聞こえてくるまでに、ダイエットに取り組み、生活習慣を改善するようにしましょう。

肥満症

「肥満症」という概念があります。

これは、肥満の中から医学的に減量治療が必要なものを、「肥満症」という疾病として捉えるという考え方です。

具体的に言うと、BMI≧25で、肥満に起因した合併症がある場合や、内臓脂肪型肥満である場合に「肥満症」とされます。

内臓脂肪型肥満の人の約9割には合併症があり、残りの1割の人も合併症を発症するリスクが高いといわれています。

「肥満症」の人は、治療するという気持ちでダイエットに取り組むようにしたいものです。

メタボリックシンドローム

高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病が、動脈硬化性の疾患の危険因子になることはよく知られています。

「血圧が少し高め」「血中脂質が少し高め」「血糖値が少し高め」というだけなら「大したことがない」と思われても仕方がありませんが、それらが集まると、動脈硬化性の疾患の危険性が急激に高まってしまいます。

これらの症状は、内臓脂肪が過剰に蓄えられたことが原因となっていることが多いので、内臓脂肪の蓄積に焦点をあてた「メタボリックシンドローム」の診断基準が作られました。

動脈硬化性疾患の危険因子となる「血圧」や「血糖」などは、それぞれは軽度であったとしても、複数が重なると危険度が大きく増してしまいます。

こういうことも理由となって、メタボリックシンドロームの基準は、一般的な基準より少し厳しくなっています。

「上半身肥満」「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」

これらのうちの1つ以上が該当する場合、心血管系疾患の発症リスクは、次のとおりとされています。

・1つ該当 → 正常値の人の約5倍
・2つ該当 → 正常値の人の約6倍
・3~4つ該当 → 正常値の人の約36倍

4つ該当すれば、完璧なメタボリックシンドロームで、「死の四重奏」と呼ばれます。

ちなみに、「死の四重奏」+ 喫煙 で「死の五重奏」になります。

メタボリックシンドロームの診断基準

必須:「ウエスト」男性:85cm以上、女性:90cm以上

1:「脂質」高トリグリセリド血症(中性脂肪):150mg/dl以上
      低HDLコレステロール血症:40mg/dl未満

2:「高血圧」収縮期血圧:130mmHg以上
       拡張期血圧:85mmHg以下

3:「空腹時血糖」110mg/dl以上

「必須」+「1~3のうち二つ以上に該当」でメタボリックシンドロームと診断されます。

メタボリックシンドロームであったとしても、これからの生活習慣を変えたり、ダイエットしたりすることにより、まだまだ十分に改善することが可能です。

生活習慣を改善したり、ダイエットしたりする、一つの契機にしてください。

生活習慣病予防の標語

「一無、二少、三多(いちむ、にしょう、さんた)」

・一無 → タバコをやめる
・二少 → アルコール、食事の量を減らす(腹八分目)
・三多 → 運動、休養、人との交流(生きがい)を増やす

タバコは「百害あって一利なし」ともいわれます。

ストレスの発散にはなるかも知れませんが、健康のためには、できれば禁煙をしたいものです。

二少の「アルコール」と「食事」、それに三多の「運動」を含めた三要素は、ダイエットの基本となります。

美容という理由だけでなく、健康に過ごすという意味からも、肥満にならないように心がけたいですね。



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