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大人に起こる食物アレルギーの種類と症状は? 予防はどうすればいい?

食べ物を食べた時に、その食べ物に対してアレルギー反応を起こしてしまうのが「食物アレルギー」です。

日本人の3人に1人は、何らかのアレルギーがあるとされていて、アレルギーを発症する人は年々増えているといわれています。

子供の卵やそばなどに対するアレルギーはよく耳にしますが、それまでは食べても何ともなかった食べ物が、ある日突然アレルゲンとなってアレルギー症状を引き起こすことがあるといいます。

大人になってから発症する食物アレルギーです。

今までは大丈夫だった食べ物が、どうして急に食物アレルギーを引き起こすようになるのでしょうか。

大人の食物アレルギー

大人になると、一人暮らしを始めたり、結婚したりして、それまでの食生活の環境が大きく変化することも珍しくありません。

それまでは食べたことのないような食べ物を食べる機会も増え、食事のバランスが変わってしまうということもあります。

食生活の変化が、食物アレルギーを発症する要因にもなるといわれています。

子供の3大アレルゲンは「卵・乳製品・小麦」ですが、大人の主なアレルゲンは「魚、甲殻類、そば、果物、小麦」が多いといわれています。

また、果物のアレルギーは、花粉症と合併することが多く、「イネ科の植物」「ブタクサ」などにアレルギーのある人は、「メロン、スイカ」などにアレルギーが出やすく、「ハンノキ」「シラカバ」などにアレルギーのある人は、「リンゴ、桃、サクランボ」などにアレルギーが出やすいということが分かっています。

さらに、ゴム手袋をはめると皮膚が赤くなる「ラテックスアレルギー」の人は、「アボカド」「バナナ」「栗」などにアレルギーがでやすいといわれています。

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食物アレルギーの種類

食物アレルギーには、食べ物を食べてから数分~2時間以内に症状が出る「即時型アレルギー」と、食べてから数時間~数日後に症状が出る「非即時型アレルギー」があります。

アナフィラキシーショックは、「即時型」に分類されます。

「非即時型」の場合は、症状が多岐にわたることや発症するのが遅いことから、体の不調が食物アレルギーによるものとは気付かない人も多いといわれています。

好きな食べ物だったり、健康や美容のために毎日食べているものが、アレルギーを引き起こす原因になっていることも少なくないといわれるので、注意が必要です。

即時型アレルギー

即時型アレルギーでは、じんましんの他にも、呼吸困難、咳、鼻水などの呼吸器の症状や、下痢、腹痛、嘔吐などの消化器の症状などが見られます。

食物アレルギーの多くは、この「即時型アレルギー」だといわれています。

食べた後15~30分くらいでおきる多臓器のアレルギー症状「アナフィラキシー」では、呼吸困難、全身のじんましん、顔のむくみ、目の充血、強い鼻づまり、喉頭の腫れなどの重い症状がみられるといいます。

さらに、血圧の低下、頻脈、チアノーゼ、顔面蒼白のような循環の障害が見られる場合には「アナフィラキシーショック」と呼ばれ、すぐに救急処置をする必要があるとされます。

即時型アレルギーは、その時に食べたものが原因であるということが断定しやすいので、その後の診断や対応は、比較的しやすいといわれています。

非即時型アレルギー

アレルギーの原因となる食べ物を食べた後、数時間経過してから症状がでるものが、非即時型アレルギーですが、

6時間~8時間後に症状が現れるものを「遅発型アレルギー」
24時間~48時間後に症状が現れるものを「遅延型アレルギー」

と、さらに細かく分類されることもあります。

非即時型アレルギーでは、下痢、血便、便秘などの消化器の症状や、むくみを伴う湿疹、肌荒れなどの皮膚の症状が多く見られるといわれます。

非即時型では、食事をした後、時間が経ってから症状があらわれるので、食べ物との関連性が分かりにくいことがよくあるといわれています。

一般的に、即時型と非即時型とを比べると、即時型の方が症状が強い傾向にあるといわれます。

隠れアレルギー

食べた後すぐにはアレルギー反応が出ず、かなり遅れてから症状が出る非即時型アレルギーは、「隠れアレルギー」と呼ばれることがあります。

隠れアレルギーは、アレルギーの原因となる食べ物を食べてから数時間後、遅いときには数日後に症状が出るので、その症状がアレルギー症状だとは気づかないことも多いといわれます。

実際はアレルギーがあるにも関わらず、そのことに気づかずにアレルゲンとなる食べ物を食べ続けてしまって、症状が慢性化してしまうということもあるのが、隠れアレルギーの厄介なところです。

「なんとなく体調が悪いと思っていたら、食物アレルギーが原因だったので、毎朝食べていたチーズをやめたら体調がよくなった。」

「隠れアレルギーであることが分かって、アレルゲンを除去したら、便秘や肌荒れが治った。」

というような隠れアレルギーのケースも結構あるといわれます。

隠れアレルギーは通常の血液検査では分からない

隠れアレルギーは、通常のアレルギーの血液検査では、原因となる食べ物を判定することが難しいといわれています。

即時型アレルギーの場合は、原因となる食べ物を推測して、血液検査で陽性や陰性かを調べることができますが、隠れアレルギーの場合は、原因となる食べ物を推測すること自体が難しく、通常の血液検査では陰性と出ることもあるので、アレルゲンを特定するのが難しいというのです。

隠れアレルギーの場合は、通常の血液検査ではなく、隠れアレルギー用の検査(遅延型食物アレルギー検査)を受ける必要があるといわれています。

食物アレルギーの原因

食べ物を食べた時、人間の体は、それが有害なものかどうかを判断します。

有害だと判断すると抗体を作り、次に同じものが入ってきた際には、この抗体が有害物を攻撃して排除しようとします。

これが「免疫反応」と呼ばれるものです。

免疫反応によって、過剰に異物を攻撃することで、アレルギー反応としてのじんましん、くしゃみ、喉のイガイガなどの症状が出てくるというわけです。

アレルギー反応の起こりやすさは、よくコップに例えられます。

アレルギーを起こしやすい人は「小さいコップ」、アレルギーを起こしにくい人は「大きいコップ」を持っていて、特定の食べ物を食べていき(コップに入れていき)、そのコップがいっぱいになって溢れ出すと、その食べ物に対しての食物アレルギーが発症すると説明されます。

コップの大きさは、人によって大きく異なっているので、同じ食べ物を食べても食物アレルギーになる人とならない人が出てくるというわけです。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーによって引き起こされる症状は、人によって様々です。

じんましんやかゆみなど、皮膚に症状が出ることが多いですが、消化器や呼吸器などに症状が出たり、全身性の症状があらわれることもあるといわれます。

皮膚の症状

食物アレルギーで最も多いのが、じんましんやかゆみなどの皮膚の症状で、食物アレルギーの9割程度の人にみられるという症状です。

呼吸器の症状

皮膚の症状に次いで多くみられるのが呼吸器の症状です。

くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、咳、ゼーゼー、ヒューヒュー、呼吸困難などの症状が出ます。

粘膜の症状

口の中がイガイガしたり、唇、口の中、まぶたが腫れるなどの症状が出ます。

のどの粘膜が腫れている場合には、気道が狭まって、声がれや声が出しにくくなったりすることもあるといわれます。

消化器の症状

消化器にも腹痛、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が出ますが、その程度は様々です。

卵アレルギーで出やすい傾向があるといわれます。

全身性の症状(アナフィラキシー)

複数の臓器の症状が全身に出るものが「アナフィラキシー」です。

中でも、血圧が下がって意識を失うなどの症状が出る場合は「アナフィラキシーショック」と呼ばれ、命にも関わる危険な状態なので、迅速な対応が必要になります。

大人が食物アレルギーを発症しやすい食べ物

食物アレルギーの原因となる食べ物の種類は、年齢によって異なるといわれますがが、20歳以上の大人が食物アレルギーを起こしやすい食べ物は、

・魚
・甲殻類(エビ・カニなど)
・そば

の順で、この3つで全体の約40%を占めるといわれています。

この他、果物、野菜、小麦なども大人が食物アレルギーを起こしやすい食べ物といわれます。

子供の場合は、「卵、乳製品、小麦」で約90%を占めるといわれているので、これとは大きく異なっています。

どの食べ物がアレルギーの原因になっているかを特定するには、医療機関で血液検査をする必要があります。

大人の食物アレルギーを予防するには

子供の食物アレルギーの半数以上は治りますが、大人の食物アレルギーは治らないことが多いといわれています。

そのため、大人になってから食物アレルギーを発症しないということが重要になります。

大人の食物アレルギーを予防する3つのポイントを紹介します。

同じものを食べ続けない

食物アレルギーは、毎日続けて同じものを食べていると、発症する可能性が高くなるといわれています。

朝食や昼食には、毎日欠かさずヨーグルト、果物、卵などを食べているという人は要注意です。

食べるのをやめる必要はないかもしれませんが、毎日食べるのではなく、1日おきに食べるようにするなどの工夫をするといいかもしれません。

毎日同じものを食べていると「コップ」がいっぱいになりやすくなります。

ストレスをためない

食物アレルギーは、免疫力が低下すると起こりやすくなるといわれますが、ストレスは、体の免疫力を低下させる大きな要因になります。

趣味や運動などをうまく取り入れて、ストレスを溜め込まないようにしましょう。

運動は、ストレスを抑制させる働きと免疫力を高める効果があるといわれているので、積極的に取り入れることを考えてみましょう。

特に、真面目な人や完璧主義の人は、ストレスをためこみがちなので、適度に発散することを心がけたいです。

肌に触れるものに注意する

食物アレルギーの主な原因は、アレルギーの原因となる食べ物を食べることですが、原料に小麦を使った石けんを使っていた人が、小麦アレルギーになったという例もあります。

皮膚、眼、鼻の粘膜から、毎日少しずつ小麦の成分が体内に入り込み、小麦アレルギーを起こしたのです。

食物アレルギーは、アレルギーの原因となる食べ物を食べることだけが原因になるのではなく、皮膚や粘膜を通して成分が体内に入っていって発症する場合もあるといわれます。

皮膚からの影響は、大人よりも子供の方が受けやすいといわれますが、大人も十分な注意が必要です。

大人になってから食物アレルギーになりやすい人

・毎日同じものを食べている
・甘いものをよく食べる
・食べ物の好き嫌いが多い
・便秘がち
・花粉症
・ゴムに対するアレルギーがある
・ストレスがたまっている

これらは、食物アレルギーを引き起こす引き金になったり、悪化させたりする原因になるとされています。

一つでも当てはまる場合は、十分に注意しましょう。

まとめ

日本人の1~2%程度の人が、何らかの食物アレルギーを持っているといわれています。

血液検査などで、ある程度アレルゲンを特定することはできますが、アレルギー自体の有効な治療手段は、今のところ確立されていないというのが現状のようです。

アレルギー自体の治療は難しくても、アレルギーの原因となる食べ物を食べないということは、誰にでもできることです。

それまでは、何ともなかった食べ物に対して、急にアレルギーが出てくることもあります。

アレルギーは、場合によっては重篤な症状を引き起こすこともあります。

アレルギーかもしれないと感じたら、血液検査などでアレルゲンを特定し、それが含まれている食べ物は、たとえそれが大好きな食べ物であったとしても、食べないようにしたいですね。



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